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実付きキンカンの奇跡

 古い写真が必要となったので、保存していたCDのデーターリストを開きました。目を通している中で、昔懐かしい『実付きキンカンの奇跡』を見つけました。日記風にアレンジしてホームページに載せていたものですが、平成13年当時のネット事情では“反響”もなく、お蔵入りさせたものです。
 「世の中に、こんなことがあるのか」という内容なので、令和の世に再び登場させてみました。

キンカンを挿し木する

 平成12年の小正月にキンカンを頂きました。鈴なりに実が付いた大枝なので、小枝に切り分けて会社の同僚などに配りました。花瓶に挿した残りの一枝からは、時が経つにつれて実が一つ落ち、二つ落ち…、と寂しくなりました。ところが、何故か一つだけ元気です。春になってから冗談のつもりで挿し木をしてみました。

6月23日

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キンカン 屋外に置いていますが、風圧にも耐えているようなので根が出たのでしょうか。

7月23日

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キンカン1 食べてから埋めたビワの実から芽が出ました。周りの葉はワスレナグサです。あれあれ、と思っている内に半年も経ってしまいました。

8月12日

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キンカン2 夏の暑さにも耐えました。お盆を過ぎれば朝晩はしのぎやすくなります。しかし、成長の跡は全くありません。軽く持ち上げてみれば、根が張っているのかわかりますが、怖くてできません。

12月2日

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キンカン3 結局新芽は出ず、植えた当初の姿のまま師走に入りました。挿し木ではなく「土に活けた」という状態ですが、どうなっているのでしょう。

1月3日

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キンカン4 平成13年の新しい年を迎えました。室内の窓際に置いていますが、暖房による乾燥なのかややしぼみ加減です。

3月18日

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キンカン5 西日の当たる窓辺でワスレナグサの花が咲きました。実はシワが寄りもう限界のようです。

4月8日

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未確認脳物体 何時もあるものと思っていたキンカンが見あたりません。鉢の中心に黄色の顔をのぞかせていたのが消えています。根元をかき分けると下に落ちていました。
 拾い上げ実重を量ってみました、といっても料理用の秤で、約3グラムでした。全長は21ミリ巾は16ミリありました。我が家へ来てから14ヶ月。驚異的な夏の暑さを乗り切り、今日まで楽しませてくれました。
切断面 記録写真を残すことにして縦に切断すると、当然ながら正にキンカン。皮にツヤがあるのは見せかけだけではなく中身も柔らか。果皮に近い部分にはジャム状の潤いのある果肉があり、柑橘系の香りも漂ってきます。
 黄色の瑪瑙(メノウ)にも見える切断面を合わせ、ラップでくるんで冷蔵庫へ収納しました。「縁起物として夕食へ」のつもりでしたが、すっかり忘れ、その後は「行方不明」となってしまいました。

 早い話が「生花ならぬ生実」と言うことですが、「なぜこうなった」のかは未だもってわかりません。